2011年 04月 21日
平岡瞳ちゃんの版画 |
展示班の仕事場拝見シリーズ第二弾です。
日本酒マルシェの展示班で、版画作品の展示販売をしてくれる平岡瞳ちゃ
んは、西荻窪在住で書籍や雑誌を中心に活動しているイラストレーター
です。
今回、マルシェでは「お酒のある暮らし」をテーマに作品をつくってもら
っています。
お仕事机のうえを初公開。これまでの仕事で手がけた作品たちが、そのとき
どきの作風を忘れないように、壁面に貼付けてあります。
こちらは、瞳ちゃんの仕事の相棒である、彫刻刀。
そしてこちらは今回作ってくれるポストカードのアイデア出しの段階のスケ
ッチ。ポストカードサイズの紙に、お酒をテーマに酒の器や料理、はたまた
お酒を飲む女性の横顔などを、まずはどんどん描いていくのだそうです。
このときは、なるべくシンプルな線でうまく描こうとしないようにすることを
心がけているとのこと。狙いすぎずに、偶然出てくる面白い線も活かしながら
描きたいから、左利きだけどわざと右手で描いてみたり、筆の先だけをつかっ
て描くこともあるとか。
そして、たとえば街なかでいいおちょこを見つけたら、その写真を撮っておい
て、そのもの自体がもっているリアルな線を一度自分のなかに取り込んでか
ら、さらにその横にこんな料理が並んでいたらいいだろうなぁというイメージ
を付け加えたりしながら、瞳ちゃんらしい作品の世界が出来上がっていきます。
こちらは実際に、版木を彫っているところ。
まずは、切り出し刀で線をなぞって、そのあとに丸刀でまわりを彫っていきます。
とにかく、ぐんぐんぐんぐん彫っていきます。
ものすごい集中力です。
そんな平岡瞳ちゃんですが、版画に興味を持ったのは、大学三年生のときに、倉敷
の大原美術館で棟方志功の作品を見たことがきっかけだそうです。
こちらがそのときに特に気持ちを揺さぶられた棟方作品、「門舞神板画柵」。
そしてそれから数年後、東京に出てきてからテレビで川上澄生作品を見たとき
に、さらなる衝撃を受け、自分の進む道を版画メインでやっていこうと思った
のだそうです。
こちらは、いまでも瞳ちゃんの仕事机から常に見えるところに飾ってある
川上澄生「初夏の風」。目には見えない「風」をこんな風に表現できるなんて、
こういうところが木版画の詩人といわれる所以なのでしょうか。
まだ無名だった頃の棟方志功も、こちらの作品に大きな影響を受けたのです
って…。
版画作品の面白さは、何工程もの段階を経て、時間をかけて作品をつくっていけ
るところだと瞳ちゃんは言います。自分のなかから出てくるものだけでなく、実際
に刷ってみたときの偶発性の面白さもときに味方にしながら仕上げていくスタイ
ルに惹かれるのだとか。
当日は、ポストカードのほかにも、日本酒マルシェのフライヤー用に作ってもら
った作品などを額装しての展示販売も予定しています。どうぞお楽しみになさっ
てください。
日本酒マルシェの展示班で、版画作品の展示販売をしてくれる平岡瞳ちゃ
んは、西荻窪在住で書籍や雑誌を中心に活動しているイラストレーター
です。
今回、マルシェでは「お酒のある暮らし」をテーマに作品をつくってもら
っています。
お仕事机のうえを初公開。これまでの仕事で手がけた作品たちが、そのとき
どきの作風を忘れないように、壁面に貼付けてあります。
こちらは、瞳ちゃんの仕事の相棒である、彫刻刀。
そしてこちらは今回作ってくれるポストカードのアイデア出しの段階のスケ
ッチ。ポストカードサイズの紙に、お酒をテーマに酒の器や料理、はたまた
お酒を飲む女性の横顔などを、まずはどんどん描いていくのだそうです。
このときは、なるべくシンプルな線でうまく描こうとしないようにすることを
心がけているとのこと。狙いすぎずに、偶然出てくる面白い線も活かしながら
描きたいから、左利きだけどわざと右手で描いてみたり、筆の先だけをつかっ
て描くこともあるとか。
そして、たとえば街なかでいいおちょこを見つけたら、その写真を撮っておい
て、そのもの自体がもっているリアルな線を一度自分のなかに取り込んでか
ら、さらにその横にこんな料理が並んでいたらいいだろうなぁというイメージ
を付け加えたりしながら、瞳ちゃんらしい作品の世界が出来上がっていきます。
こちらは実際に、版木を彫っているところ。
まずは、切り出し刀で線をなぞって、そのあとに丸刀でまわりを彫っていきます。
とにかく、ぐんぐんぐんぐん彫っていきます。
ものすごい集中力です。
そんな平岡瞳ちゃんですが、版画に興味を持ったのは、大学三年生のときに、倉敷
の大原美術館で棟方志功の作品を見たことがきっかけだそうです。
こちらがそのときに特に気持ちを揺さぶられた棟方作品、「門舞神板画柵」。
そしてそれから数年後、東京に出てきてからテレビで川上澄生作品を見たとき
に、さらなる衝撃を受け、自分の進む道を版画メインでやっていこうと思った
のだそうです。
こちらは、いまでも瞳ちゃんの仕事机から常に見えるところに飾ってある
川上澄生「初夏の風」。目には見えない「風」をこんな風に表現できるなんて、
こういうところが木版画の詩人といわれる所以なのでしょうか。
まだ無名だった頃の棟方志功も、こちらの作品に大きな影響を受けたのです
って…。
版画作品の面白さは、何工程もの段階を経て、時間をかけて作品をつくっていけ
るところだと瞳ちゃんは言います。自分のなかから出てくるものだけでなく、実際
に刷ってみたときの偶発性の面白さもときに味方にしながら仕上げていくスタイ
ルに惹かれるのだとか。
当日は、ポストカードのほかにも、日本酒マルシェのフライヤー用に作ってもら
った作品などを額装しての展示販売も予定しています。どうぞお楽しみになさっ
てください。
by sakemarche
| 2011-04-21 18:15
| 展示(版画/陶芸)